二月の勝者83話のネタバレ考察|絶対超えてやる!灰谷先生が燃やす黒木への闘争心

二月の勝者83話「十一月の火蓋」のネタバレ考察。今やフェニックスのトップ講師となった灰谷先生。しかし、彼の脳裏には黒木への憧れと裏切りに対する憎悪の気持ちが宿っている。必ず、貴方を超えてやる。灰谷は黒木を敵対するが…

二月の勝者83話のネタバレ(単行本10巻収録)

ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは

2月の勝者第1巻の表紙

週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

前回82話のポイント

・家庭ごとの受験に対する思い
・焦る保護者part1個別指導塾の誘惑
・焦る保護者part2家庭教師の誘惑
・上杉兄弟、双子揃って麻布受験?

前回のネタバレについて詳しく!

二月の勝者83話のネタバレまとめ

子どもたちのヒーローになりたい灰谷先生

フェニックスの人気講師となった灰谷先生。
フェニックスのトップクラスの生徒に教えることを心から楽しんでいる。なぜなら、難しい問題が解けたときに見せる生徒たちの充実した顔。自信に溢れた顔。
「この表情をみるために、仕事をしている。」と心のなかで、語る灰谷先生のシーンが特徴的だ。

スポーツや芸術に打ち込んでいる子どもにとってのヒーローは、その分野の一流プレーヤーと呼ばれる人物だ。例えば、野球をしている子どもであれば、大谷翔平やイチローなど。
一方、超進学塾に通う子どもたちにとっては?ノーベル賞受賞者?医者?法曹界のヒーローか?

それは違う。もっと憧れの人物は身近にいるはずだ。灰谷にとって、生徒たちのヒーローは自分であるという自負があり、そのために努力を惜しまない。
ただ、そんな願望が彼にとって、黒木蔵人はいつまでも越えることができない壁として立ちはだかり続けるのである。

必ず黒木を超えてやる、灰谷の闘争心

灰谷先生にとってのライバルはただ一人、黒木である。
フェニックスのトップ講師として君臨を続け、その後に桜花ゼミナールに移っている。フェニックス時代の生徒たちの絶対的ヒーローは黒木であり、その残像が常に灰谷の頭には残っている。
彼を超えたい、必ず倒したい。そんな心の叫びが83話では映し出されている。

来週末には「フェニックスオープン模試」が控えている。
そこで、黒木の力によって、大きく成績の伸ばしたかつての生徒である「上杉兄」こと、上杉海斗がやってくるはず。上杉兄は「麻布オープン」を受けるのか?灰谷は推測をする。彼の頭には、子供の成績を通して黒木と勝負したい、勝ちたい、という、不順な動機を常に抱えている。

続・家庭教師の誘惑

83話では、後半戦の流れを決定的にする模試の一つ、「帝都圏模試」の様子が描かれている。
そこには、Rクラス(中レベルのクラス)の生徒がほぼ受験。保護者たちも子供の付き添いで会場に向かうのだが、そこに向かう際に大量に配られているのが、「家庭教師のチラシ」である。

Rクラスの生徒は、いわば、成績を伸ばしきれていない生徒。塾に対する信頼度は高くないこともあってか、保護者たちは家庭教師の景気のいいウリ文句(3人に1人が最難関中学に合格!)に心が揺れる。不安になる。
自分の子供も、家庭教師をつければ、もっと成績が上がるのではないか。と。

そんな母親たちの心が動くさまが描かれており、家庭教師をつけるべきかどうかなど、誰にも相談できない。

ますます、期待と焦りから、精神的に追いやられてく様子が見て取れる。

第84話(次回)のネタバレはこちら

83話の考察・感想

灰谷先生は優秀だが自己中心的

83話では、フェニックスS1クラスの生徒に、灘中学校の過去問題をリズムよく解かせ、生徒たちに自信をつけさせる様子が描かれている。超難関校の問題も、適切なヒントを与えながら生徒たちが自主的に問題を解けるようにサポートしていくところから、かなり優秀な塾講師であることは見て取れる。

一方、灰谷は極度に黒木をライバル視しているだけでなく、桜花とフェニックスの生徒の実力を比べることで、黒木より勝っている様を見せつけたいという思惑が浮かんでみえる。

優秀だが、モチベーションの源泉がゲスい。これでは、黒木には到底かなわないのではないか。


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