入院保険と先端医療特約の加入の必要性について|入院保険(医療保険)選びのポイント

入院保険(医療保険)を選ぶときの注意点について触れていきます。医療技術の進歩はめざましく、それに合わせるように現在の入院保険(医療保険)は、「免責日数」の短縮化、保障範囲の拡大など、様々な変化が起きています。
入院保険(医療保険)はそもそも必要なのでしょうか。

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入院日数の短縮化により、入院保険の重要性が低くなっている

マネートーク!編集部

入院保険は、商品の改定が最も頻繁に行われる保険商品。何十年か前の入院保険と、今の入院保険を比べると、その中身は驚くほど違います。

例えば、「免責日数」。これは入院して所定の日数(=免責日数)までは保険金(給付金)を支払わないことを条件として、保険料が安くなるものです。

昔の保険は、免責日数20日間というのが普通でした。つまり、保険金が支払われるのは、入院後21日目以降の分となります。

ところが今は、病院の現場では入院日数の短縮化が進んでいます。手術入院でも、大抵の場合は、1〜2週間程度で退院となります。数ヶ月間に及ぶというのは、よっぽどの重病でなければあり得ません。

それに合わせて入院保険の免責日数も短縮化されています。
その後、免責4日が主流となり、2000年頃には1泊2日以上なら保険料を払うようになり、今では「日帰り入院」でも払うようになっています。

また、がん保険では、以前は保障の対象になっていた上皮内がん(大腸などの上皮にできるガン細胞)でも、診断給付金となる商品が出てきています。


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入院保険に入る意義が問われる時代

マネートーク!編集部

このように、入院保険の中身はどんどん変化しますし、新しい商品も次々と登場するため、自分にあった商品を選ぶのは難しい側面があります。
そもそも入院保険自体が、医療技術の進化のスピードに追い付いていない状況です。

統計学が医学の進歩に追い付くことができない

保険という商品は、すべて統計学に基づいてつくられています。過去の統計データをベースに、さまざまな数理計算をして保険料を算出します。そのため、何がしかの統計データが出てこないと、保険料が設定できません。

医療技術は日進月歩でも、それに対応した保険商品が生まれるのは、統計データが積み上がった5年先、10年先になってしまいます。そのため、今発売されている保険に入っても、5年後、10年後にはニーズに合わない、古びた保障内容になってしまう可能性が高いということです。

入院保険の必要性が問われる時代

入院保険がこれから必要かどうかさえ、問われる時代。
医療技術の進歩に伴い、病院や診療所では近い将来、入院を伴う治療は大きくへることになるはず。昔はガンの手術を受ければ長期入院が当たり前でしたが、いまや1週間程度で退院するほどになっています。

そうなれば、長い入院生活で負担となる費用のリスクを入院日額でカバーするという、入院保険の存在意義そのものが問われることになりかねません。


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入院保険を入院日額で選ぶのはもう古い

マネートーク!編集部

中長期にわたり入院するケースは、脳血管の疾患など一部の傷病を除いては、ほとんどなくなっていきます。 ただし、病気やケガをすれば、一定額の費用はどうしてもかかってしまいます。
中には、高額療養費制度(一定額以上かかった医療費を還付する公的医療保険制度)の対象外となる治療を受けなくてはならないケースもあります。

“入院日額”目線の「入院保険選び」はやめましょう

その場合、高額な金銭の負担をカバーしてくれるのは民間の保険しかありません。そう考えると、現在主流になっている、5000円とか1万円の「入院日額を中心とした保険の選び方」は、早晩、ニーズにそぐわないものになってきます。


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入院保険は二分化していく

マネートーク!編集部

それに代わって、入院保険のトレンドは、これから二分化していくと考えられます。

その1.まとめて保険料を払ってくれる保険

特に三大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)などの大きな病気になった場合に、入院したらまとめて一時金を払ってくれて、それを治療費などにあてられる保険はニーズがあります。あるいはガンなどの診断をされたときに、「入院するか、入院しないか」にかかわらず、診断給付金が払われる保険もありがたいもの。

こうした「入院日数の長さに関係なく保険金が受け取れる保険」が、一方のトレンドだとすれば、「支払った保険料が戻ってくる、貯蓄型の入院保険」を選ぶ人も増えてくると考えられます。

その2.払った保険料を返してくれる保険

これまで、ほとんどの入院保険では保険料が掛け捨てでした。それが最近では、まだ少ないですが、貯蓄型の入院保険が登場して注目されています。

これは、5000円、1万円といった入院日額を保障する一方で、5年、10年の間、入院をしなかった場合に「祝い金」の形で一時金が出るタイプや、保険料を一定期間払い込むと、その後に保険料が戻ってくるタイプなどがあります。

「掛け捨て」だと損した気分になるという方には興味深いプランです。


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入院保険に加入する際は、「先進医療特約」が付いているかに注意

マネートーク!編集部

ただし、ここで気をつけなくてはならないこともあります。第一に、保険料が高いこと。貯蓄型なので当然ですが、掛け捨ての2倍くらいの額になります。

先端医療特約は検討必須

さらに、「先進医療特約」がついていないものがあることです。先進医療特約とは、がん治療をはじめ、厚生労働省が先進医療特約と認定した最新の医療技術のことで、この中には1回の治療で何百万円もかかるものもあります。

先端医療特約をつけておけば、その費用がまかなえるので、入院保険にはぜひつけておきたい特約です。

そして忘れてはならないので、祝い金がもらえるといっても、原則として入院をしなかった場合に限られること。また、保険料の払込後にお金が戻ってくるタイプも、実際に手にするのは60歳、70歳になってからのことです。その間に途中解約したら、返戻金があってもごくわずか。

そもそも貯蓄型の入院保険のメインは「貯蓄型」であって、入院日額が支給されるとはいえ、高額な医療費に対応するものではありません。

しかしその貯蓄型については、終身保険や養老保険、年金保険などその他の貯蓄型と同様に、今のような低金利時代にはあまり旨味はないものでしょう。


入院保険に加入を検討している方は、今回紹介した2つの保険を検討されることをお勧めします。しかし、改めて注意して欲しいのが、医療技術の目覚ましいスピードによって、入院保険はすぐに陳腐化するということ。なるべく短い契約期間で、定期的に見直しをされることが大切です。


財テク・節約 #先端医療特約 #免責日数 #入院保険

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