セルロースナノファイバーって何?どんな用途があるの?関連株の値動きが気になる。

セルロースナノファイバーをニュースで知って気になっている方多いんじゃないでしょうか?
日本では1998年から研究されている次世代素材だそうですが、一体何を原料にして、どのような用途で使用されるのか気になりますよね。
またセルロースナノファイバーによって今度どのような社会的インパクトがあるのか、関連企業の株価はどうなっているのかなど、今回まとめてみました。

セルロースナノファイバーとは?

nipponpapergroup.com

地球温暖化対策に向けて、環境省は植物から製造され、鉄の5倍の強度を持つとされる「セルロースナノファイバー」と呼ばれる次世代の素材を開発する実証事業を来年度から始める方針を固めました。

NHKニュース

セルロースナノファイバーは、木材や稲わらなどから特殊な技術で繊維を取り出したもの。樹脂と混ぜて固めると、植物の細かい繊維が複雑に絡み合うそうです。
そのため、鉄の5倍の強度を持ちながら、重さが鉄の5分の1程度と軽いのが特長とのこと。


セルロースナノファイバーはどんな用途で使われる?

環境省は、この素材を自動車の部品や住宅の建材などでの利用を検討しています。製造に伴って温室効果ガスを排出する鉄などの金属を使わないことと、軽量化による燃費の改善が図られることなどで環境省は地球温暖化対策につながると期待しています。

NHKニュース

このように自動車部品や住宅建材などの使用を想定しているそうですね。
また、環境省は来年度予算案の概算要求に38億円を盛り込んで、自動車メーカーなどと協力し、セルロースナノファイバー関連製品の開発、燃費改善の検証を進めるとのことです。

自動車の外装に使われている金属が重量5分の1のセルロースナノファイバーに代わったらどうなるのでしょう?
当然ながら自動車の車体劇的に軽くなるので、燃費も大幅に向上するかもしれませんね。

また将来的に研究が進めば、セルロースナノファイバーは植物由来の素材なので、間伐材や廃材などの再利用が期待されています。

地球温暖化、環境保護、廃棄物の再利用、自動車の燃費向上など、まだまだ挙げきれないほど波及効果はあるかもしれませんが、将来的に大きな可能性を秘めている注目の次世代素材であることは間違いありません!


セルロースナノファイバー関連株が急騰!

ここ最近でセルロースナノファイバーに注目が集まり出してから、セルロースナノファイバー関連株が盛り上がりを見せています。

星光PMC株式会社


星光PMC株式会社

8月20日午前11時の段階でストップ高となっています。

阿波製紙式会社


阿波製紙式会社

セルロースナノファイバーのニュースで、一時100円程度値上がりを見せました。

中越パルプ工業株式会社


中越パルプ工業株式会社

セルロースナノファイバーのニュースにより、一時10%以上の値上がりを見せました。


セルロースナノファイバーはいくらで買える?

nipponpapergroup.com

炭素繊維の価格は一般的に1キログラム当たり3000円とされる。セルロースナノファイバーは常温で加工できるため、生産で使用するエネルギーを抑えることができるのが特徴で、1キロ当たり500円以下になる可能性がある。

日本経済新聞2014年10月

炭素繊維は東レが世界に先駆けて1971年に量産に成功した素材。
東レは米ボーイングから航空機向け炭素繊維複合材を1兆円分受注するなど、鉄やアルミニウムに代わる素材として航空機やロケット、医療機器など一部に使われています。

一方、炭素繊維は生産コストの高さから、自動車分野への応用ができていません。そのため、セルロースナノファイバーは自動車分野への応用が特に期待されているいます。炭素繊維の約6分の1のコスで生産が可能になると予想されており、量産すればさらなるコスト削減も可能となると言われています。

上の写真は日本製紙は日本製紙の岩国工場(山口県岩国市)。日本製紙は「CNF(セルロースナノファイバー)事業推進室」を2013年に新設、岩国工場に年産30トンの設備を建設し、16年度の製品化を目指すそうですよ。
安く大量生産できるようになれば、一気に普及しそうですね!


本格的な製品化、量産は16年から進みそうなセルロースナノファイバー。
世の中の製品素材を一変させるほどの素晴らしい技術であることは間違いありませんね。今後の動きから目が離せません。
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