ここで改めて、一人っ子政策とはどんな内容だったのか、違反時の罰金額、戸籍外問題、一人っ子政策の廃止理由など、まとめてみました。
中国、「一人っ子政策」廃止へ
中国政府は全ての夫婦に2人目の子供を産むことを認め、人口抑制の国策「一人っ子政策」の完全廃止を決定した。
時事ドットコム
中国共産党の重要会議・第18期中央委員会第5回総会が29日に閉幕。
中国政府は、すべての夫婦に2人目の子供を産むことを認め、人口抑制の国策「一人っ子政策」を完全に廃止すると決定しました。
「一人っ子政策」はいつ廃止になる?
通称「一人っ子政策」と呼ばれる世界最大の人口を持つ中国独自の産児制限は、36年で終止符を打つことになりましたが、廃止の時期を明記していません。
そもそも、一人っ子政策とは?
参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/一人っ子政策
一人っ子政策により、中国はある程度の人口抑制に成功しました。しかし、その一方で本政策はいくつかの問題を抱えてる結果となっています。
黒孩子の問題
戸籍上では夫婦一組に対し一人しか持たないとしても、密かに産んだ子供が戸籍外で生まれ、成長。
こうして生まれた子供達は「黒孩子」(ヘイハイズ)と呼ばれ、国民として認めらず、学校教育や医療などの行政サービスを受けることができないといった状況にある人々が増加するという社会問題に。
「一人っ子政策」緩和後に人口が増加しない
一人っ子政策により、中国で進行する深刻な高齢化への危機感が出始めました。
そのため、共産党は2013年「夫婦のどちらか一方が一人っ子の場合、2人目を産むことができる」と定め、政策の緩和を決めましたが誤算・・・。
対象となる全国1100万組の夫婦から毎年200万人が生まれると見込みましたが、実際に2人目の出産を申請したのは6.4%(約70万人)にとどまったというデータも。
このまま一人っ子政策を続ければ、高齢化に歯止めがかからず、最優先課題である経済の安定成長に悪影響を及ぼすと判断。この度の政策の完全廃止を決めることになりました。
「一人っ子政策」の罰金額っていくらだった?
雲南省昆明市の夫婦が「1人っ子政策」に違反し2人目を産んだ場合に支払う「社会扶養費」(事実上の罰金)の額が最低でも8万400人民元となることが分かった。最高額は42万1500人民元(約700万円)に上るという。
newsclip.be
罰金額は都市と農村、地区などでまちまちのようですが、平均年収の3〜6倍が多いかったようです。
つまり、日本でいくと、子ども2人目ができると、1000万〜2000万円の罰金が課せられるということに・・・。
子どもが生まれたら、それだけでお金がかかるというのに・・・・
中国共産党「2020年までに所得を倍増」
共産党は一人っ子政策の廃止と同時に、中国の国民1人あたりの所得について、2020年までに2010年比で倍増させる、との目標をあらためて表明。
向こう5年間で財政・課税システムを近代化し、改善する方針を発表しています。
日本製のオムツなど、中国の富裕層に飛ぶように売れていましたが、さらに販売数が加速するようにも思えます。