人間関係のストレスから解放!いま注目『アサーション』4つのポイント

ストレスの原因として多いのは、人間関係やコミュニケーションに関わるものです。日常生活では、「思っていることをうまく伝えられない」「嫌なのに、断れない」といったことが多々あります。

そのとき、自分の言い分だけを強硬に「主張したり、あるいは我慢して自分を抑え込んだりすることは、人間関係の悪化やストレスにつながります。特に自分の思ったことを言わないでいると、不安や緊張が高まってしまい、大きなストレスになるのです。

そうした対人関係のストレスをつくらないようにするのがアサーションです。


人間関係のストレス回避法「アサーション」とは

アサーションとは、自分も相手も大切にしながら、上手に自己主張する方法のこと。
この方法を身につけるためのアサーション・トレーニングは、ストレスの原因を減らすことを目指しています。

アサーションでは、状況に応じたアサーティブな表現を使えるようにします。

アサーションで重視する4つのポイント

アサーションにおいて、重要なポイントは、次の4つです。
①現在の状況を客観的に説明する。②そのうえで、自分の気持ちを伝える。③さらに、相手をおもんぱかる(人の気持ちに寄り添って考える)。④代替案を出して相談する。

この4つのポイントを押さえた表現をすることで、自己主張しているのに柔らかな印象になり、相手に受け入れてもらいやすくなります。

アサーティブな表現のポイントおさらい
1.現在の状況を客観的に説明
2.自分の気持ちを伝える
3.相手をおもんぱかる
4.代替案を出して相談する

アサーションは一朝一夕では身につかない

アサーションは常に意識して。繰り返すことが大切です。人の性格は、変えられないと思うかもしれません。しかし、性格とは日々の行動の癖です。その行動は意識して練習すれば、変えることができます。

最初は慣れない方法でも、繰り返すことで新たな習慣になり、自然と身についていくようになります。行動を変えることで、ストレスを避けずに解消したり、ストレス自体が生じにくくなるようにしていきましょう。

もう一度言います。「行動は意識して練習すれば変えることができます」

場面別:アサーションの使い方

アサーティブな表現を使うとどのような印象になるのでしょうか。場面別の使い方を2つ紹介します。

例:職場で上司に残業を断る場合

 アサーションで自分の主張を通す
アサーションを身につければ自分の主張を嫌味なく通ることができる

今夜は大切な友人と会う約束があるAさん。しかし、終業時刻の直前に、上司に提出していた書類のやり直しを命じられてしまってまずいことに。残業をしていると友人とは会えなくなってしまうが、仕事を放って行くわけにもいきません。

相手のことを考えず、こんな言葉で残業を断ってしまったら印象はどうでしょう。

■通常の対応
「今日は用事があって帰るので残業は無理です。お先失礼します。」

用事があるということはわかりますが、どうしてもタイミングが悪い。仕事熱心な印象には写りません。これをアサーティブな表現に変えるとどうなるでしょう。

■アサーティブな表現
「今日は大切な予定があるため、残業はできないのですが、明日の朝、いつもより早く出社して会議が始まるまでに作り直すということでもよいでしょうか。」

「今日は残業ができないということを主張できました。そのうえで、仕事をまっとうするための提案ができれば、上司にも嫌な印象を与えていませんね。

例:事前連絡もなく、飲んで帰った夫に対する妻(家庭)

 アサーションを身につければ夫婦関係は良好に
アサーションを身につければ夫婦関係は良好に

いつも「8時ごろに仕事から帰ってくる」夫に合わせて食事やお風呂の支度をした妻。しかし、夫が帰ってきたのは午後11時。事前に連絡もなく、さらに同僚と酒を軽く飲んできたという夫に対して、Bさんは、夫への不満でいっぱいに。

■通常の対応
「なんで事前に連絡してくれなかったの!?いつも帰ってくる時間に合わせて、ご飯も作って、お風呂も用意してたのに。ふざけんなよボケが。」

奥さんの気持ちも分かりますが、これでは夫婦関係に亀裂が入ること間違いなしです。

■アサーティブな表現
「あなたが帰ってくる時間に合わせて食事の準備をしていたんだけど、せっかくの食事が冷めてしまって悲しいわ。あなたも忙しくて大変だと思うけど、事前にメールを1通くれたら、とても助かるからね。」

自分の気持ちははっきりと伝えつつ、「忙しくて大変だと思うけど」など、相手を大切にする(思いやる)ひと言があると、相手も話を受け入れやすくなります。

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