【年代別】風疹の予防接種を幼少期に学校で受けたか分かる早見表

風疹は、春から夏ごろにかけて流行がピークになります。まれに重い合併症を引き起こしたり、妊娠中に感染すると赤ちゃんに先天性の障害が起こるなどのおそれがあります。風疹を予防するには、予防接種が有効です。


風疹の予防方法

風疹は、風疹ワクチンの接種で予防できます。風疹の予防接種は、主に内科や小児科などで受けられます。
風疹ワクチンは、1回の接種だけでは、3人に1人は抗体ができないと考えられているため、2回の接種が勧められます。2回接種する場合は、1回目から最低1か月以上の間隔をあけてください。

妊婦の方は予防接種を受けることはできない

妊娠中は、風疹の予防接種を受けることができません。妊娠・出産年齢の女性は、子どものころの接種を含めて妊娠する前に合計2回の接種を受け、接種後、2か月間は妊娠しないようにできればベスト。

風疹ウイルスに対する抗体があるかどうかわからない場合は、医療機関で血液を採って行う抗体検査によって抗体の有無を調べることができます。

育った年代によって定期予防接種制度が違う

「血液を採って抗体検査しましょう」と言われても、なかなか抗体ウィルスがあるかどうは検査に行く時間がない。仕事や子育てが忙しくて、自由な時間がないという方が多いと思います。

風疹の予防接種といえば、幼少期に受けたような記憶があるものの、ハッキリと自分が予防接種を何回受けたかなんて覚えている方はほぼいないはず。

“育った年代”によって「風疹を含むワクチンの定期予防接種制度」は移り変わりしていますので、生年月日によって風疹の定期接種を受けているかどうかは以下に「風疹予防年代別早見表」を用意しましたので確認してください。

 育った年代によって風疹の予防接種を受けているか、実態はバラバラ
育った年代によって風疹の予防接種を受けているか、実態はバラバラ

風疹予防年代別早見表

1962年4月1日生まれ以前
男女とも定期の予防接種を受ける機会がなかった。

1962年4月2日~1979年4月1日生まれ
女性のほとんどは、中学生のときに学校での集団接種が行われているが、男性は行われていなかった。現在、この年代の男性が成人となり、職場などで感染するケースが多いとされている。

1979年4月2日~1987年10月1日生まれ
男女ともに接種の対象になった。ただし、学校での「集団接種はなく、中学生のときに医療機関で個別接
種をするように推奨されていた。しかし、実際に医療機関で個別接種を受けた人の割合は少なく、10%未満の年もあった。

1987年10月2日~1990年4月1日生まれ
男女ともに幼児期に1回の個別接種を受けることになったが、接種率はあまり高くなかったと推定されている。

1990年4月2日生まれ以降
医療機関での個別接種で、2回の接種を受けることになった。2回の接種を受ける年齢は、生年月日によって異なり、接種率も異なっている。

つまり、1990年4月2日生まれ以降の「平成世代」以外は、風疹予防接種で推奨されている「2回接種」がされていないということになります。

特に結婚されたばかりの方、これから妊娠を考えている方は、早いうちに風疹予防を予約されることをオススメします。

自治体によって、予防接種の助成金も

風疹の予防接種の費用は、定期接種の年齢(1歳児、小学校入学前の1年間の幼児)の場合は、居住地の自治体が接種の費用を全額負担しています。

それ以外の年齢の場合は、自費になりますが、費用は医療機関によって異なります。自治体によっては、「妊娠を希望する女性への抗体検査及び予防接種」など、費用を全額助成するところもあります。

 妊娠希望者に予防接種代を全額負担する自治体
妊娠希望者に予防接種代を全額負担する自治体も – 東京都北区HP

「風疹が流行している国も」海外渡航者は予防接種を

2016年には、インド、中国、インドネシアなどで、風疹にかかっている人が多くみられました。また、2017年には、フィリピンで風疹が流行しているという情報もありました。さらに、風疹の患者数を把握していない国もまだ多くあったり、風疹の予防接種を実施していない国もあるため、注意が必要です。

厚生労働省検疫所では、「海外渡航で検討する予防接種の種類の目安」として、風疹の予防接種を受けることを推奨しています。風疹の抗体がない人が海外へ行く場合は、事前に麻疹風疹混合ワクチンの接種を受けるようにしましょう。

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