二月の勝者82話のネタバレ考察|焦る母親、個別指導・家庭教師に課金を始める..

二月の勝者82話「十一月の宿敵」(漫画単行本10巻収録)のネタバレ考察。思うように成績が上がらない子どもに不安を覚える保護者。塾の指導が良くないのかと疑問に感じた先に、待つ誘惑とは…

二月の勝者82話のネタバレ(単行本10巻収録)

ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは

2月の勝者第1巻の表紙

週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

前回81話のポイント

・受験まで保護者には3回の危機が訪れる
・1回目の危機が訪れるのは、12月模試の直前
・12月以降は意外にも腹が座る
・保護者の皆様には女優になってください
・自分で自分の機嫌が取れるのは大人の特権

二月の勝者82話のネタバレまとめ

家庭ごとの受験に対する思い

黒木の保護者説明会の後、思い思い過ごす保護者達。

Rクラス在籍の武田勇人の自宅では、冬期講習だけで10万円を超える受講料のチラシに驚く父親。いつもながら、妻に向かって「頭おかしい…」とポロッと悪態をついてしまう。
なぜなら、武田勇人の父親は、自宅で息子が勉強していないことから、「冬期講習を受けさせる意味あるのか?」と言いたいようだ。

一方、黒木から「いつも塾では頑張っていますよ」と聞かされていた妻。平日に4時間半、休日に8時間ずっと塾で勉強している事実を持って旦那に反論する様子が描かれている。

桜花ゼミナールが普段から、保護者のメンタルフォローをしていたことが功を奏したようだ。両親そろって子供の受験を応援している家庭なら問題ない。一方、父親が協力的ではない家庭にとって、塾講師が普段からフォローを行っている効果は大きいようだ。

焦る保護者part1個別指導塾の誘惑

黒木の保護者説明会での説明があったように、11月には第一回目のメンタルの危機を迎える。その象徴として、「塾だけでは物足りないのか」「子供の成績が上がらないのは講師の責任では」という思惑から、個別指導塾へBetする保護者が出始めた。

Rクラス在籍の大内礼央の母・成美は、子どもの成績が思わしくないことから、個別指導塾の講師へ成績の相談をする。格好のカモがやってきたとの如く、高額な補講授業を勧める個別指導塾。なんと1コマあたり、月3~5万という破格の価格提示。

高額な受講料に狼狽えながらも、これまで2年半も受験塾に通わせてきたことを考えれば「高いものではない」という考えが湧き出す。「月4万7千円 トップ講師指導」の講座を申し込む大内礼央の母。まさに、不安に漬け込む商売でもある。

焦る保護者part2家庭教師の誘惑

子どもの成績が上がらないことに対する焦りの矛先は、個別指導塾だけでない。家庭教師もその選択肢の一つとなる。

Rクラス・山本佳苗の自宅。
第一志望の鈴蘭女子の過去問に何度チャレンジしても、合格最低点に到達しない娘の結果を見て、焦る母親。その時、クラスメートの保護者が「家庭教師を頼んでいる」との噂を回想する。娘が合格最低点に到達するために必要なことは、別の角度からの指導が必要だと考えたよう。

上杉兄弟、双子揃って麻布受験?

一方、双子の兄弟、上杉兄弟の自宅にて。
こちらの家庭でも、母が家庭教師を息子たちに打診するも、子ども二人揃って「必要ない」と即答する。なぜなら、陸斗はフェニックスの灰谷先生、海斗は桜花ゼミナールの黒木先生からの指導が優れていることを確信しているからである。

海斗は元フェニックス生だったが、フェニックスの授業についていくことができず、退塾。その後に桜花ゼミナールに移っている。
黒木もまたフェニックスの元カリスマ講師で、現在は桜花ゼミナール。黒木が桜花ゼミナールに移ってから、“落ちこぼれ”だった海斗が見違えるほど成績を伸ばしている。その様子を黒木をライバル視している灰谷が海斗からヒアリングしているようだ。

灰谷は「二人揃って麻布に受験するのか?」と海斗に質問をしていたらしい。麻布受験するか否かについては、触れられず、話はここで中断。

落ちこぼれをどうやって変身させたのか。
灰谷はますます黒木に対する敵対心を燃やす形となった。

第83話(次回)のネタバレはこちら

82話の考察・感想

上杉海斗くん、麻布受験と見せかけ本命は開成か

前回保護者説明会で黒木が話していた「11月の危機」について、徐々に保護者の精神面に現れている。
初動としては、これまで通わせていた塾に対する信頼感の薄れだ。
子供の成績が向上しない原因は塾講師になるのではないか、塾の試験対策が足りないのではないか、という気持ちから、家庭教師や個別指導塾へ望みを託すことになる。

ただ、これまで成績が伸びていない生徒については、ストーリーの中でも、塾講師との関係性は良くない。勉強に対しても、純粋に努力している姿が描かれなかった生徒。合否に繋がるような伏線とも見られる。

また、82話の最後に上杉兄弟の麻布受験に対する伏線が引かれている。親にも兄弟にも明かしていない、海斗の第一志望。それは予想しやすい麻布ではなく…同じ塾の仲間とともに、開成という選択肢も残されているのかしれない。


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