二月の勝者91話「十一月の算段」のネタバレ(単行本11巻収録)
ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは
週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館
2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!
前回90話のポイント
・黒木が保護者に「絶対合格カレンダー」記入を指示
・カレンダーで鮮明になる「試験日程との戦い」
・物理的に不可能な受験と合格手続きの壁
・中学受験の課金、ソシャゲより怖い
前回のネタバレについて詳しく!
二月の勝者91話のネタバレまとめ
教えてクロッキー、願書の志望理由はどう書くの?
桜花ゼミナールにて、足を運んだ直江樹里の母。教えてクロッキーと、願書の書き方についてアドバイスを求めに来たのだ。
黒木は願書の書き方には、もちろんセオリーがあるという。
それは国語の問題と一緒であるとのこと。具体的には、学校のパンフレットやホームページなどを熟読し、書き手の伝えたい主題を読み取る。さらにその内容を抜き出して、記述すれば良いという。
また、ようやく抜き出しだけでなく、自分の考えも書くことが重要だ。その時は、子どもが志望校のどこが気に入ったのかという率直な意見を聞いて、大人向けに神う砕いて書けばよいとアドバイスする。
たとえば、直江樹里の場合は以下の通りだ。
・女子学院のどこが気に入ったのか?
樹里)オシャレだから♡
→ 生徒の自主性を尊重した校風
樹里)頭良くてイケてる
→ 聡明で輝いている生徒さんが多い
このような言い換えをすれば、OKだと説く
黒木「生徒は鵜である」との名言
樹里母との面談の際、樹里が2月1日の午後にどこも受験しないことに対して、母親に尋ねる。母は桂先生のアドバイスだという。
桂先生の意見としては、1日目の女子学院の面接時間、2日目以降にハードになることを考えて、回避を勧めたとのこと。
それに対して、黒木は「生徒は鵜である」「塾講師は鵜飼」だと話す。
つまり、鵜が質の良い魚をたくさん取ってこなければ、鵜飼こそ食ってはいけない。だったら、鵜が多少苦しがっても何度も潜らせて、たくさんの魚を取ってこさせるようにしろと。
今回のみどころ?は、「う」 pic.twitter.com/OPmJViBNs9
— 高瀬志帆@「二月の勝者」10集発売中! (@hoshi1221) November 2, 2020
直江樹里は間違いなく、トップクラスに優秀な鵜である。
その言葉に嫌悪感をにじませる桂先生と佐倉先生。同時に、なぜ、お金がらみの話になると過剰なワードを使うのかと疑問を持ち出す。
島津順くん、母の経済状況を心配して都立に興味を持つ
島津順の母親の実家でのシーン。
母親が手続き時納入金の金額を書いているところを横目で心配している様子の島津順。母親がお風呂に向かったタイミングで、絶対合格カレンダーの記入事項に目を移す。
そこには、高額な私立中学の受験料が書かれていた。母の金銭的な事情を知っていることから、母のことが心配になる島津くん。その横には、都立中学のパンフレットが置かれており、目を移すと、都立中学は私立より0が一桁少ない受験料であることを知る。
「市立とゼロが一個違うのかよ・・・」そう言い、都立中学についても関心を寄せる島津順。都立も選択肢に入るのか。(次回に続く)
第92話(次回)のネタバレはこちら
91話の考察・感想
願書の書き方は国語、現代文などすべてに通じる
直江樹里の母親に対し、願書の書き方を指導する黒木のシーンは、中学受験だけでなく、エントリーシートなどにも有効な内容であるはずだ。
ホームページや資料から、その学校、会社が何を求めているのかを読み解く。その内容を抜き出し、要点の言い換えを駆使して、文章をまとめる。まさに国語、現代文で求められている能力そのままである。