二月の勝者92話「十一月の腹案」のネタバレ(単行本10巻収録)
ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは
週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館
2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!
前回91話のポイント
・黒木「塾講師は鵜飼、生徒は鵜である」と強烈発言
・島津順くん、母の経済状況を心配して都立に興味を持つ
前回のネタバレについて詳しく!
二月の勝者92話のネタバレまとめ
島津親子、都立中説明会へ参加する
前回、私立中学の受験料の高さに驚いた島津順くん。
受験料が安い都立中とはどんなとこなのだろうか、気になりながらパンフレットを見ていると、母親からは都立中に興味を持ったと思い、「興味があるなら説明会だけでも行ってみる?」と声をかける。島津くんは、開成一本だったが、家庭のことも考え、都立中の説明会に行ってみることにする。
しかし、申込みをしようとしても、都立中の説明会の予約はどこも一杯だ。
そこで、母親が黒木に相談。すると、黒木はちょうどいいイベントがあると「都立中合同説明会」という都立中専門塾主催の説明会を勧める。
都立中のトップ女子生徒会に興味を持つ島津くん
説明会には有名都立中の3校の校長が登壇。それぞれの学校のアピールを行う。
その内容を聞いた島津順くん「学校を見たわけでないからイメージが沸かない」と退屈そうな様子。
そこに、都立中学の生徒会の女子が登壇。なんでも、都立中のトップ校の生徒会会長なんだとか。その様子に、「ん・・?あれ・・?」と、異変を感じる島津くん。何が引っかかるのだろうか、突然、登壇した女子生徒に興味を持ち出した。
一体、彼は何が引っかかっているのだろうか。
都立中の説明会場で、どんどん問題を解き出す島津くん
その後、適性検査の説明に移った会場。各参加者には、実際の試験問題の冊子が配られる。
その冊子の熟読し、何やらブツブツと独り言を始めた島津くん。問題の構造を理解しようとしていたのだ。要するに、「難関校と問題の根っこは同じ」であることに気づき、次々と問題を解き出す島津くん。さすがの桜花ゼミトップの生徒である。
島津くん、優秀すぎて受講料免除!
説明会が終了し、家路につこうとする島津親子の元に、黒木から紹介を受けていた都立中専門塾「エブリィ」の担当者から、「うちの短期集中講座で対策しませんか?」と勧誘を受ける。
しかし、母親は桜花ゼミの課題で手一杯なので…と断ろうとするも、「エブリィ」担当者から、フェニ模試か渋谷大崎模試の偏差値を尋ねられる。母親が島津くんの偏差値を伝えると、担当者は「なるほど!それなら特待生扱いで短期集中講座の受講料は免除にしましょう」と思い切った勧誘をする。
トップ生徒に対しては、合格実績を作りたいこともあり、学費免除という条件提示をしているのだ。
母親は驚き、興奮状態に。ただ、順くんはというと…母が恐る恐る尋ねる。
「順、都立中はどうだった?」と。
その問いに対して、順は「トップならアリかなぁ」とぼそっと答えた。
そして続けて衝撃の発言をする。
中学=男子校(開成)だった島津くん pic.twitter.com/nZnDdRKRhK
— What a News (@whatanews_jp) February 14, 2021
「女子がいる中学ってあるんだな。」
えーーー!今ごろ!?と驚く母。母もびっくりのピュア男子だったのでした。(次回に続く)
第92話(次回)のネタバレはこちら
91話の考察・感想
家庭への負担が少ない都立中学、倍率は私立の倍以上
東京の御三家は有名だが、倍率だけでいうと、実は都立中学の方が高い。当然ながらトップクラスの生徒しか私立御三家は受けないという前提もあるが、倍率は3倍前後。一方、都立中学は6~8倍にもなり、かなりの狭き門である。
初年度学費負担も段違い
都内には全部で11校の都立中学があるが、初年度の学費は約40万円程度。私立の初年度の負担は120万円(有名大のエスカレーター式であればもっと高額になる)と言われており、その差は大きい。
もちろん、公立と比較すると学費は高いが、その後に進学する高校の偏差値は高く、卒業生の進学実績、名門大への推薦枠を考えると、コストパフォマンスは絶大。
問題の傾向は異なるものの、御三家を受験しつつ、都立中学も受けるというのはごく自然の流れと考えられる。