二月の勝者87話のネタバレ考察|Ωクラスの生徒、それぞれの合格判定が明らかに

二月の勝者87話「十一月の混迷」(漫画単行本10巻収録)のネタバレ考察。Ωクラスの生徒の御三家オープン模試の結果を受けて、それぞれの思いが映し出された87話。これまでの勉強の成果が出た者、苦手科目を克服できた者、思うように結果が出ていない者など。一方、模試の結果に対して、何も反応がない生徒及び保護者については不合格への伏線が…。

二月の勝者87話「十一月の混迷」のネタバレ(単行本10巻収録)

ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは

2月の勝者第1巻の表紙

週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

前回86話のポイント

・模試で合否が決まるわけではない
・親のほうが先に音を上げる
・たった10点を越える秘策
・第一志望者が合格できる制度
・「勝ち」から逃げない

前回のネタバレについて詳しく!

二月の勝者87話のネタバレまとめ

前田花恋の模試結果

87巻では桜花ゼミナールΩクラスの生徒のフェニックスオープン模試の結果を元に話が展開される。

前田花恋は、桜蔭オープンで合格50%という結果だった。驚く、母親。なぜなら、桜花ゼミではトップクラスの生徒である花恋でも、桜花オープンとなると思うように点数が伸びておらず、合格圏内にはほど遠い結果が続いていたからだ。

桜花オープンの模試結果に喜ぶこともなく、「まだまだ本気出してないから」と気張る花恋。そんな中、離れて暮らす父から花恋の母親にLINEが届く。

「花恋の受験の時期に合わせて1月末に帰国するから」との内容。その内容に戸惑う花恋。「ほっとけない患者さんがたくさんいるから帰れないっていつも言ってるのにいいの?」と母のスマホからメッセージを返信する花恋。パパは外国で医者をしているとみられる。

その返信に対して、パパからは次のような返信が届く。

・パパは今の花恋こそほっとけないって思うから帰るんだよ。
・だって花恋はいつも困っているときほど平気なフリするから。花恋がいくら大丈夫って言っても応援しに帰るよ。

そのメッセージを見て涙する花恋。いつも強がっているけど、心は不安で一杯なのだ。

島津順の模試結果

開成オープンの結果、合格可能性40%と判定された島津順。
島津順のおばあちゃん、おばさん、母親がドキドキしながら、パソコンに表示された結果を覗

島津順は現在の合格可能性について冷静に、客観的に「微妙である」と判断し、その結果を元に、塾の先生に相談するという。島津順は心から黒木先生を信頼している様子がみてとれる。

一方、結果を受けて、より一層無理をするんでないかと心配する母親。母は中学受験の結果より、子供の頃から体が弱かった息子の体調を気遣っている。しかし、そんな様子に「心配しなくて大丈夫だから。」と言う順。

「おれ、自分でも今までないくらい楽しく勉強できてるんだ」
「同じ目標の友達がいるから!」

島津順の笑顔で印象的なシーンである。

直江樹里の模試結果

JGこと、女子学院を樹里。フェニックスオープン模試での判定は40%だった。
その結果を受けて落ち込む樹里。

一方、樹里の母親は模試の結果から娘のある進歩に気づく。それは、普段からミスが多かった漢字と熟語が今回パーフェクトの点数が取れていたことを。
樹里は大喜びする。なぜなら、同じ女子学院を受験する友達の柴田まるみと漢字の特訓をしていた成果が出ていたからだ。

まさに、化学反応。
数学の天才少女だが、地道な勉強が苦手な直江樹里と、漢字や国語が得意で、コツコツ勉強型のまるみ。二人の“友情学習”が結果となって現れた。

柴田まるみの模試結果

一方、柴田まるみの自宅にて。
女子学院のオープン模試でのまるみの合格可能性20%だった。
模試の結果を受けて、落ち込むまるみ。模試の結果にショックを受けて部屋に閉じこもりきりになり、母親は「やっぱり、志望校を変えたほうがいいんじゃないかしら..」と不安になる。

場所は変わって、桜花ゼミナール。
柴田まるみの模試結果に驚きを隠せない。なぜなら、春から偏差値を10以上も上げるという快挙を成し遂げていたのだ。難関の吉祥寺女子についても、合格可能性50%に迫っている。

女子学院の合格可能性20%という結果に着目し、驚くほど学力を上げている事実に、本人も保護者も気づいていない。

柴田まるみの基礎学力は確実についている。それを後は応用する感覚を身につけるだけ。もはやその領域は、本番までに間に合うかどうか…。

模試結果を受けて、何も反応のない家庭

桜花ゼミナールでは、今後の戦略の会議が開かれている。
帝都圏模試の結果を受けて、Rクラスの保護者からの相談が何件あったかの確認をする黒木。なかでも相談がなかったのは、今川理依紗と大内礼央の家庭。どちらも今回の模試で第一志望は合格可能性E判定だった。

2名の両親から相談がなかったことに対し、意味深な表情を浮かべる黒木。
そこに、柴田まるみの母親が突然志望校について相談したいと来塾してきたところで、87話は終了する。

第88話(次回)のネタバレはこちら

87話の考察・感想

不合格の伏線が引かれているのか

今川理依紗と大内礼央はRクラスの生徒だが、二人とも自分の実力を遥かに超えた志望校を設定している。
さらに共通するのは、どちらも、塾への信頼感が低い。
また、母親がややこしい。志望校はブランドで決める。さらに、他の家庭の志望校への批判を子どもへしゃべる。自分の子どもが「こんなもんではない」と考える一方、現実は直視していない。子どもへの接し方も一方的である。

両親の性格が悪い、塾への信頼感が低い、大抵このような生徒の実力は伸びない。不合格への伏線が引かれているのではないでしょうか。


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