二月の勝者97話「十一月の虚栄」のネタバレ(単行本11巻収録)
ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは
週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館
2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!
前回96話のポイント
・まるみの姉・さとみ登場、母を諭す
・まるみが勇気を振り絞り、驚きの行動にでる
・母は女子学院の受験応援することを決断
前回のネタバレについて詳しく!
二月の勝者97話のネタバレまとめ
今どき調査書なんて関係なし?
柴田家の感動エピソードからの続きで、柴田まるみの母から、女子学院受験を応援すると塾へ連絡が入る。その報告を聞き、普段は冷徹な表情を見せる黒木に一瞬笑みがほころぶ。
そして、話題は調査書が実際の合否に影響するのかということ。
黒木は、合格発表までのタイトな時間内で、採点作業以外に調査書の内容をチェックするか?と佐倉に投げかける。
都立中学のように、学校の成績を選考基準に使うと明言しているのであればともかく、私立に至ってはまったく選考基準に考慮していないケースがほとんどだという。また、調査書を使うケースとしては、入学後クラスわけ程度なんだとか。
拍子抜けする佐倉。
そこに黒木が基本的な質問を投げかける。
「中学受験で第一志望に合格する生徒は何割か?」と。なんの意図があるのだろう、と佐倉は考えながらも、約7割と答える。
その答えに正解はしているが「なぜ7割になるのか」その隠された真実に触れることが重要であると説く黒木。
そして、その7割にもっとも近い生徒は…
という問いから、ある生徒にクローズアップされる。その生徒とは…
今川理依紗が最も7割に近い生徒
ここで、今川理依紗の自宅のシーンへ移る。
以前から、母親が自分の娘の実力に直視せず、ブランドから何段階も高い志望校を受験させようとしているのは前述の通り。
母親は子どもの受験を誰かを見返すために利用しようとしている腹が透けてみえる。そのようなエピソードとして、娘の今川理依紗が、学校では成績が良いのに、塾では一番下のクラスにいることを同級生から馬鹿にされた経験の回想が描かれている。
それを思い出し、憤る母親。その同級生の子どもに吹き込んだのは、同じマンションに住む母親だという。
それ以来、娘をブランド校に入学させ、その家族を見返してやろうと画策する今川理依紗の母であった。
そんな今川理依紗の母は、第一志望の吉祥寺女子の過去問を週末に自宅で受けさせると娘に告げる。徹底的に過去問を解かせることで、合格圏内に入るという情報をネットで調べたという。
しかし、当然ながら実力不足である理依紗。
「あなたはやれば出来る子なのよ!」と活を入れる母。
その言葉を受けて、何かを企んだ表情を見せる理依紗であった。
今川理依紗が本屋で吉祥寺女子の過去問を…
翌日、近所の本屋で立ち読みをする今川理依紗。その本は吉祥寺女子の赤本だった。何やら第一志望の中学の過去問を熟読している様子。
週末に自宅で受けるという、過去問について何かを調べているのか。
そのとき、バッタリと鉄オタの加藤匠親子と遭遇する。理依紗、焦った様子で、急いで本屋を立ち去った。
加藤匠くん、別の志望校の赤本を手に取る。志望校変更?
今川理依紗と本屋で鉢合わせ加藤匠親子だったが、目的は新たな赤本を購入するため。
どこの赤本を買いに来たのかというと、偏差値60超えの「準御三家」といわれる海上中学。
一体これはどういうことなのか、加藤匠の母は「間違ってる。絶対うちには関係ないわ」と言いながら、海上中学の赤本を手にする母。
加藤匠といえば、鉄道研究部がある中学を受ける予定で、第一志望は上杉兄弟の父親の母校・東央中学だったはず。
なぜ、加藤匠がさらに難易度の高い中学の赤本を手にしているのか、そのネタバレは次回に続く。
第98話(次回)のネタバレはこちら
97話の考察・感想
今川理依紗のカンニング濃厚
週末に自宅で吉祥寺女子の過去問を受けさせると宣言していた今川理依紗の母。
「あなたはやれば出来る子」というプレッシャーを受けながら、何かを考えた先に理依紗が向かったのは本屋で、手にしたのは過去問。
過去問の解答を頭に入れ、週末の準備をしていたと考えられる。
加藤匠くん、もう一段階難関校へ受験か
夏から驚くべき成績を伸ばしている加藤匠くん。前回の模試の結果を受けて、気の緩みがでないよう、黒木先生が加藤匠にもうひとつ上のレベルを目指すように促した可能性が高い。
海上中学は鉄道研究部のある最上位学校。ジャイアントキリングと言われた加藤匠なら、やってのけるのかもしれない。