二月の勝者99話のネタバレ考察|今川理依紗のカンニング、秒でバレる…

二月の勝者99話「十一月の粉飾」のネタバレ考察。週末に吉祥寺女子の過去問を自宅で受けさせていた今川理依紗の母。娘が合格平均点をクリアしたと喜ぶ母。それを冷静に切り捨てる黒木。佐倉はどのように、受験に真摯に向き合うように仕向けるのか。大人も悩む99話。

二月の勝者99話のネタバレ(単行本11巻収録)

ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは

2月の勝者第1巻の表紙

週刊ビッグコミックスピリッツ©小学館

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

前回98話のポイント

・加藤匠くん、準御三家・海上中学チャレンジへ
・黒木がワンランクアップ受験をさせる意図とは
・家族のサポートが大きな力となる
・加藤匠、実は志望校全部A判定だった
・今川理依紗、第一志望の過去問で合格点を取る!?

二月の勝者99話のネタバレまとめ

今川理依紗の母、粉飾過去問持参して第一志望を固持


前回、今川理依紗の第一志望の吉祥寺女子過去問を自宅で解かせていた今川理依紗の母。

絶対合格カレンダーを提出するために、桜花ゼミナールを訪れるが、「第一志望は変えない」と宣言。

なぜなら、先週末に自宅で娘に解かせていた吉祥寺女子の過去問で合格最低点を超えていると主張し、その証拠に、過去問の答案を提示。

その答案用紙に対して、驚く表情を見せる黒木と佐倉先生であったが、すぐに表情を戻し、「理依紗さん、エンジンがいよいよかかってきましたね!」とお世辞を言う黒木。すぐさま、その答案用紙を「あとで、弱点の分析に使う」といい、佐倉にコピーを取らせる。

まったく裏工作が行われていたことは信じる様子もなく喜ぶ、今川理依紗の母。

黒木は、喜ぶ母に合わせて対応するも、その表情の裏には、何かを悟ったような…

黒木「カンニングです」と即答

コピーさせた吉祥寺女子の過去問の解答を見て、「カンニング」と吐き捨てる黒木。
その証拠として、解答の解き筋が問題に書き込まれていないこと。

もう一つの根拠として、以前に放していた「偏差値58の壁」の説明を始める。

偏差値58の壁とは

黒木は佐倉に問題を出すをする。

「偏差値45の生徒が5ポイント上の偏差値50の学校に受かることはあるが、偏差値55の生徒が同じように5ポイントうえの、偏差値60の学校に受かることは稀です。それはなぜでしょう」と。

佐倉は答える、問題の質にあると。
それに対して、黒木は「ご名答」と正解を出す。
具体的には、問題の難易度の違いにあるという。つまり、偏差値50台後半の学校になると、とたんに応用力・思考力が試される問題が多くなるため、まぐれでは合格できるようなことはほとんどないという。

さらに、偏差値60台の学校ともなると、別世界。
それを偏差値40台の生徒が解いたところで、算数に関しては下手すると0点を取る結果となるだけという。

保護者にカンニングを伝えるのはご法度

今すぐ不正を正して、勉強に向き合うように仕向けるべきだと主張する佐倉。一方、黒木は保護者にカンニングを伝えるのはご法度であるという。

親に報告しては、必ず親子の信頼関係が崩れ、退塾することになる。その結果、一番困るのは理依紗であるという黒木。

いかに保護者に不正を伝えず、怒らせず、受験生本人に受験に向き合うことができるように仕向けるか。

難問だが、佐倉にはRクラス担任としてこの問題を解決してくれと依頼するのであった。

中学受験前のカンニングは「あるある」

同僚の木村先生に今川理依紗のカンニングのことを相談する佐倉。
木村先生がいうには、この時期のカンニングは中学受験する生徒にとって「あるある」だという。

・悪い点数を取ると叱られる
・難しいけど、白紙の答案用紙をみるのが辛い
・良い点をとらないといけないという強いプレッシャー

など、良い点をとることが自分の勝ちだと勘違いをして手段を選ばなくなる。そういう理由でかつで自分自身も中学受験のときにカンニングをしたことがあると、打ち明ける木村先生。

でも、純粋に「お母さんの喜ぶ顔がみたい」

そういう気持ちが根底にあり、未熟さゆえに、追い詰められた結果の行動になってしまっているのかもしれない。

佐倉と木村先生は二人で一緒にこの問題を解決することを誓うのであった(次回に続く…)

99話の考察・感想

大金払ってきた親からするとカンニングは辛い

娘に良い学校に行ってほしいという一心で、年間100万を超える塾代を支払ってきた今川理依紗の母。
結果的に、ほぼ成績は上がっておらず、偏差値も40台止まり。学校のテストは良く、アタマは良いと黒木先生も言っていた今川理依紗だが、“勉強嫌い”の子どもはここまで成績が伸びないものかと。

さらに、受験をあと2ヶ月切ったタイミングで、このカンニング。

母親も、周りへの見栄ばかり気にして受験校を選んでいたわけだが、昇天後、奈落に突き落とされるという、とんだぬか喜び。
そんな中学受験は流石につらすぎる。

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