二月の勝者94話「十一月の悔悟」のネタバレ(単行本11巻収録)
ビッグコミックスピリッツ連載「二月の勝者」とは
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2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!
前回93話のポイント
・まるみは何とか学校へ行くも、保健室に通学の日々
・まるみの母親、再度黒木へJG辞退を申し出る
・学力は急激に上昇する曲線の如し
・母がJG受験に迷う理由、それは「調査書」の結果
前回のネタバレについて詳しく!
二月の勝者94話のネタバレまとめ
女子学院受験をめぐって、親子喧嘩に発展
舞台は柴田まるみの家。
母が女子学院を受験するのは辞めようと提案する。
それに対して、まるみは激しく抵抗。友達と一緒にJGに行こうと約束したというも、「受験は友達と約束してするようなものじゃない」「その子はずっとΩ(最上位クラス)の子でしょ?」「身の丈考えなさい」と感情的になる母。
その言葉にショックを受けるまるみ。それでも食い下がらない、私の気持ちをわかってくれたんじゃなかったの?と。
その言葉に母の感情は抑えられなくなり、ついに口を滑らせてしまう。
「学校の授業に出てないから、3がつかないの!」
小学校の調査書が足かせになってしまうと。
まるみは激しく動揺し、部屋に閉じこもり、号泣してしまう。まさか不登校のせいで夢を諦めることになるなんて。
柴田まるみが不登校になった原因
桜花ゼミナールに再び足を運ぶまるみの母。対応する黒木。
辞退を申し出る理由である、まるみの不登校のことを恥を忍んで話だした。
小学校3年生の時、字が上手だったまるみは学校から賞をもらう。さらに、学校の成績も良かったことから、一部の性格の悪い女子グループから目をつけられる。
「まるみのお母さんがPTAやってるから、えこひいきされてるんでしょ?」と。
そのことにショックを受け、学校を休みがちになっていったまるみ。
その行動に業を煮やし、無理やり、学校へ引っ張り出そうとする父親。その時は父親も、ナイーブな性格をほっておいたら一生後悔するという心情があったのだろう。
学校に手を引っ張られながら、登校する姿を同級生に見られ、「親がくっつかないとなんにもできない」「過保護ちゃん」と馬鹿にされる始末。
その結果、まるみの不登校は本格的になっていった。
黒木「子供の足元の小石をいつまで親がどけるつもりですか?」
まるみを不登校にしてしまった責任を背負い続けてきた両親。
そのため、いままで足元の小石で躓かないように、大事に、注意をはらいながら育ててきたという。
そのうえで、黒木は質問をする。
「まるみさんに今後、どのようになって欲しいのですか?」
動揺する母。
そして、質問の仕方を変える黒木。
「この先一体いつまで、まるみさんの足元の小石をどけていくおつもりですか?」
その質問に感情的になり、「何が言いたいんですか!?我が家の方針を…」と反応するまるみの母。
それに対し、受験のプロとして、確信を持って言えることは、今の時期こそ「待つことが親の仕事ではないでしょうか」と続ける黒木。
一体どのような真意があるのか、次回に続く。
第95話(次回)のネタバレはこちら
94話の考察・感想
親の仕事は助けるのではなく待つ?
まるみが不登校になってから、足元の小石で躓かないように、親が少し先を歩いて一つずつ小石を退けてきたまるみの両親。
一方、まるみは母親の女子学院辞退の申し出に対して、激しく反抗し、自分の意見を言えるまで成長している。間違いなく、険しい砂利道を一人で駆けいこうしている姿がある。
また躓いてコケて大怪我したらどうしよう。親心としては当然だが、感情的になっては大事なことも目に見えなくなるもの。黒木先生の意見の真意、次回が気になる。